『ノルウェイの森』

言わずと知れた村上春樹の傑作。これについては何を語っても二番煎じになるでしょう。
映画が公開されているけれど、まずは勇気に拍手、、、でも怖くて見られないなぁ;)

もともと小説というものを読む機会のなかった私。創られた世界に入り込める気がしなくて。結局は食わず嫌いなだけだったんだけど・・・。
20代初めのころ、小説家志望の友人と話していた時、その彼が私に言った。

「君が今話したこと、そのままそっくり『ノルウェイの森』の冒頭に書かれているよ。」

翌日早速本屋に直行。手にとってページを開いて愕然とした。その内容は、私が前日語っていたことと一語一句同じに思えた。きっと表現は違っていたと思う。けれど、私が言いたかったこと、または意味していたことがそのままそこに書かれていた。

そして、うれしさと怖さを感じた。
うれしさは、自分と同じことを考える人が小説の中の人物であったとしてもいるということ、または少なくとも作者は同様の気持ちになったことがあるのだと思えたこと。
怖さは、その気持ちに至ったエピソードが、「直子」という名の身近な人を自殺でなくした、という私と全く同じ出来事からであったこと。

でも、そのうちにわかった。この小説がどうしてこんなにも支持されるのか。
きっと、だれもがここに自分を重ね合わせることのできる出来事や感情を見出すことができるからなのだ。私の場合、たまたま名前までもが一致してしまっただけで。
それでも、この本は私を前に進ませてくれたと思う。友人の出来事を消化しきれずにいた私に、「君だけじゃない」と言ってくれたようだった。

さらにドイツ語版の題名がふるっていた。「Naokos Laecheln(直子の笑顔)」普段は、原題に似ても似つかないこうした翻訳に憮然とすることが多いのだけれど、この訳だけはうれしかった。今でもこの小説は私にとって特別なものである。





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