『シャドウ・ダイバー』

『シャドウ・ダイバー 深海に眠るUボートの謎を解き明かした男たち』上下
ロバート・カーソン 上野元美訳/早川書房/2008年

・・・沈没した客室や軍艦に潜り遺物を持ち帰る、危険なレック・ダイビング。アメリカ有数のレック・ダイバー、チャタトンとコーラーは1991年、ニュージャージー沖の海底で、そこにあるはずのない第2次世界大戦時のUボートを発見する。彼らはこの謎を解くべく70メートルの深海に挑むが、無数の陥穽が待ち受ける現場で死者が続出し・・・幾多の障害を克服し、歴史を書き換える発見さえなされた冒険行を描く出色のノンフィクション。(文庫本上巻 カバー解説より)

死と隣り合わせのダイビングを繰り返し発見した遺物をもとに、レック・ダイバーたちは沈没潜水艦の謎の解明に奔走する。専門家に問い合わせ歴史文書にあたり、遺船からの発見も増えて、どうやら歴史が「切り刻まれた」らしいとわかったが、艦名を特定する決定的な証拠がほしい。それを手に入れるため、チャタトンは自殺に等しい行動を決断する・・・緻密な事実の検証と、死を賭した冒険が勝ち取った真実とは何だったのか!?(文庫本下巻 カバー解説より)

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とにかく先が早く知りたくて急いで読みました。読みすすめると当然先が短くなってしまうわけなのですが、それも惜しい・・・、・・・かといって、この心臓のばくばくも落ち着かせたい・・・、そんな状態に陥りました。

80~90年代にかけてのダイビング機材・技術事情と、縄張り&仲間意識のあり方など、全くダイビング経験のない私にもとても興味深く感じられました。章立て(文章構成)もとてもうまくできていて、話に入り込みやすくなっていましたし、翻訳も上手だと思いました。
歴史文書をめぐる「事実」のあり方、歴史の作られ方についても、歴史を扱う人間の一人として、感慨深いものがありました。引用や孫引き、個人の考えが強く反映されていると思われる文章などには常に気をつけているつもりですが、定説とされているものやオリジナルの文書に書かれているものは、自分の書くものに影響がない限り、すんなり信じてしまいがち。そんな自分に、改めて反省した次第です。
しかし、この本の中で最も考えされられたのは、登場人物たちのダイビングに対する姿勢の違いでした。ダイビングに限らず、対象となる事物にどのような態度・姿勢で臨むかは、法やモラルに反さず、誰にも迷惑をかけない限りにおいては、言ってみれば個人の勝手。要するにどんな自分でありたいのか、またはなりたいのか、という意識次第なわけです。その中で、チャタトンとコーラーのダイビングに対する姿勢は、潔いものに感じられました。もちろん、ダイビングで食べているわけではない彼らの目の前には、生活(費)や家族といった現実の問題が立ちはだかり、志を維持できなくなるときもあるわけです。でも、そのことが返って、彼らも自分と同じ人間である、にもかかわらず、そこまで追い込まれるまでに自分は何かをやったことがあるだろうか、彼らを責めることはできない、その前にお前(自分)こそ何かやってみろ、という思いになりました。
ありたい自分、について考えるきっかけとなる本だと思います。








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